為替の影響や、中国をはじめとするアジアでのワインブームの影響で急激な価格上昇を招いたワイン市場。
実は少しだけですがその勢いにも陰りが見え出しています。
そして、ワイン自体のスタイルも少しづつ変化が現れだしてきているのです。
ワインの価格上昇の要因の一つに生産量の減少もあります。
地球温暖化や異常気象の影響でブドウの収穫に大きな変化が現われ、各生産者は収穫量に苦慮、あるいは品質維持のために自主的に収量を落としたりしました。
これらの影響もあり、ワインのスタイル自体にも少しずつ変化が現われだしてきたのです。
以前のワイン、特にボルドーなどは飲み頃になるまで時間がかかり、リリース後暫くは美味しく飲めない物も多かったのですが、最近ではその長熟な性質や味わいは変えないながらも、早くから飲めるスタイルのワインが増えてきました。
また、ニューワールドと呼ばれるワイン新興国での上質なワインが市場に出回ったこともあり、クラシックなものだけでなく軽やかな物も市場でのシェアを伸ばして来ています。
それは造りに限らず品種の面にも現われてきました。
ソーヴィニヨン・ブランやモスカートなどのワインを店頭で多く見かけるようになったのも、その現われと言えましょう。