カリフォルニアのブドウ王

日本における本格的なワイン造りへの取り組みは、1877年の「大日本葡萄酒会社」が最初となります。

文明開化の波とともに、西洋文化を積極的に取り入れようとする動きの一環でした。

その後も山梨県を中心にワイン造りは盛んに行なわれましたし、現在では本場フランスや、ニューワールドと呼ばれるワイン新興国でワイン造りに活躍する日本人も増えてきました。

 

 しかし、実は日本でのワイン造りが始まるよりも早く、海外でワイン造りに携わり、活躍しいた日本人がいました。

それは「長沢鼎(ながさわかなえ)」です。

長沢鼎は幕末期の薩摩藩士で、森有礼(のちの文部大臣)らと共に幕府には極秘裏に英国に派遣された留学生でした。

英国からそのままアメリカへ渡り、ワイン造りに身を置いたのです。

 

 長沢はワインの名産地となったソノマ地区に広大な土地を有し、アメリカでも有数のワイナリーを作り上げたのです。

そのワイナリーで造られたワインは高い評価を受け、数々の賞を授賞しました。

人々は彼の偉業を称え、長沢を「カリフォルニアのブドウ王」と呼びました。

 

 実は長沢の業績は日本では長らくあまり目を向けられていませんでしたが、1983年のアメリカ・レーガン大統領の来日時の公式スピーチでこの事に触れられ、脚光を浴びるようになりました。

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